今日は不動明王の話・・・・

そもそも、明王というのは、国や人民、仏法や信者を守る天の仏神で、大日如来の命を受けて、悪を退治するところから、多くは怒りの形相をしています。

不動明王降三世明王・軍茶利夜叉明王金剛夜叉明王大威徳明王五大明王と呼ばれ、その中でも、大日如来の化身(裏側)とされて、一番有名なのが『不動明王』です。サンスクリット語のお名前は阿修羅(アシュラ・Acala)で、これが「動かない」という意味なので訳して不動です。難しい・・・・
『不動』とは、「道心の大にして寂(しず)かなるの義」だそうで、「見ため穏やかに微動だにせず、それでいて心の中は道心(正しい道を求める心)を大きく」という事らしいです。(まるで、余の事を言っておるようじゃ・・・・)

大日経』という仏典では、仏教の守護神として、明王の中でも最高位の位置に、不動明王を置いています。

顔が四面あったり、手が4本あったりという異形のお不動さんもおられますが、多くは、左手に絹索(けんさく・縄)を持ち、右手に剣を持っています。(犬山の成田山にたしか・・・)
後ろに火を背負っているのは、火生三昧(かしょうざんまい・火渡りのような捨て身の行の事)に入っても不動である事を象徴し、座っている石に水が流れているのは、その清らかな水で、人々の火のような苦しみを流し消すという意味が込められているそうです。

悪しき悪魔を断ち切るため、恐ろしい形相の不動明王は、人が道を踏み外した時に、すべてを包み込むように諭す大日如来に対して、叱咤激励して正しい道に導いてくれる・・・その表の顔と裏の顔は別々でも、心の内は同じなのです。
 余談・・・天下布武隊は余を除いて皆、不動明王にやられるのーー
            チャン、チャン!